アイスコーヒーの淹れ方

アイスコーヒー 技術

アイスコーヒーの淹れ方は大きく分けて2種類。
「お湯出し(急冷式)」そして「水出し」です。

それぞれの淹れ方の、特徴や淹れる手順、そして適した焙煎度を紹介します。

お湯出し(急冷式)

濃いめのドリップコーヒーを淹れた後、氷に注いで冷やします。

コーヒーの風味は温度が高いほど早く飛びます。
よって、風味の劣化を抑えるためには、熱々のコーヒーを急速に氷で冷やすことが重要です。

急冷

淹れ方

後ほど氷で薄めるため、まずは濃くて苦いコーヒーを淹れます。

そのために、コーヒー豆(粉)の挽き目は、ホットコーヒーを淹れるときより若干細かめにします。
加えて、お湯の温度もホットコーヒーを淹れるときより少し高めにして、苦味を際立出せましょう。

例えば、下記の比率をおすすめします。

コーヒー豆(粉):お湯(注湯量):氷= 1:10:10

20gのコーヒー粉を使うなら、200gのお湯を注いでコーヒーをドリップし、コーヒーが未だ熱いうちに200gの氷を入れたグラスに注ぎます。

氷が一部溶けて、ちょうど良い濃さになります。
もちろん好みは千差万別なので、最初に上の比率で試した後は、より濃く/薄く調整しましょう。

ドリップ

なお、ドリップの仕方は、お湯の量と温度以外はホットコーヒー(下記リンク先)と同じで大丈夫です。

特徴

お湯出し(急冷式)アイスコーヒーの特徴は、味のキレとコーヒーらしい芳醇な香りです。

一般的にはコーヒーを冷やすと味の輪郭がボケてしまうのですが、苦味の強いコーヒーを急冷式で淹れるとキレのある味わいが維持されます。

また、お湯で抽出するからこそコーヒーの香りが立ちます。
実際に飲むと分かると思いますが、香りもアイスコーヒーを構成する極めて重要な要素です。

急冷

適した焙煎度

キレのあるアイスコーヒーには苦味が必要なため、深煎りが適しています。
↓は急冷式におすすめのコーヒーです。

水出し

コーヒー粉を水に浸漬して抽出します。
お湯出しとは抽出される成分が異なり、全く違う味、香りになります。

淹れ方

いろいろな手法・器具がありますが、下の写真のようなポットがあると便利です。

水出しポット

コーヒー豆(粉)に水をかけて、その後、冷蔵庫で8時間程度放置、というのが基本です。
コーヒー豆(粉):水=1:12 程度の比率をおすすめします。

挽き目を細かくして、低温で抽出される成分だけでも多く抽出できるようにすることで、水出しコーヒーらしさが際立ちます。

特徴

水を使うため(温度が低いため)抽出される成分の種類はかなり制限されます。
ただし、8時間の浸漬ですので、低温でも抽出される成分だけはしっかりと抽出されます。
苦味は控えめで、コクや甘みのある成分が抽出されます。

抽出温度が低いためコーヒーらしい香りは立ちませんが、独特の甘い香りがします。

淹れてからの劣化はゆっくりですので、冷蔵庫に入れておいて、ちょっとずつ飲む(お店なら、お客さんに提供する)ことにも適しています。
まるで麦茶のように「作って冷蔵庫に入れておけばいつでもすぐに飲める」ことも水出しの魅力です。

カフェ

適した焙煎度

水出しでは、中煎り~深煎りの幅広い焙煎度のコーヒーを楽しめます。
↓は水出しにおすすめのコーヒーです。

お湯出し+水出し

実は、お湯出し水出しを組み合わせたような淹れ方もあります。
つまり、基本的には水出しと同様のポットを使って水出しコーヒーを淹れるのですが、最初にお湯で蒸らすという工程を入れるのです。

味わいもお湯出しと水出しの中間のようになります。
つまり、お湯で蒸らすことで香りが立ち、さらに水に浸漬することにより甘味が十分に出ます。

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