金継ぎに挑戦①[欠けの補修:基本・準備]

器の欠け 技術

マグとソーサーの縁を欠けさせてしまいました。
いつか補修したいと思い続け……先日、ようやく金継ぎキットを購入しました。

いくつかの記事に分けて書いていきます。
今回(①)は基本と事前準備について書いていきます。
実際の作業は②からです。

金継ぎとは

金継ぎとは、器の伝統的な修復手法です。
漆(を含む天然素材で作った接着剤替わり、またはパテ替わりのもの)で割れた器を継ぎ合わせ、あるいは欠けてしまった部分に充填し、その上から金で彩るのが金継ぎです。

通常、器を含めたあらゆるものの修復は……

「できるだけ元通りに戻すことを目指すけれど、それは難しいからまあ所詮『できるだけ』の修正でしかないよね」

という感じだと思います。

一方、金継ぎは継ぎ目をあえて金で目立たせ、新しい美しさを生み出すものです。

仮に同じデザインの器が複数あるとして、それらを同じ高さから落として割ってしまっても、割れ方は違います。
この2つの器を金継ぎすると、修復箇所(つまり金のラインが入る位置)がそれぞれ異なり、全く異なる外観になります。
個々の割れ方や欠け方により独特な美しさを生み出し、過去の失敗にもポジティブな意味を持たせる技術ということですね。

大事な器は、割れたり欠けたりしないよう大事に扱うでしょうし、破損すればショックでしょう。
でも、破損してしまったら切り替えて、新しい美しさを追求することで前向きに考えます。

天然漆と合成漆

伝統的な金継ぎでは、天然漆を使います。
漆の木の樹液から作られたもので、お椀などの漆器に塗られていることで日本人にはお馴染みですよね。

天然漆に触れるとかぶれることがあり、また天然漆が固まるまでには時間がかかります。

一方、合成漆はより扱いやすく作られたものです。
ちなみに、「合成」なので、漆ではありません。漆っぽく作った漆でないもの、ですね。

合成漆はかぶれ難い(かぶれない、かな? 漆じゃないですしね)ため扱いやすく、また固まるのも早いのが特徴です。

ただし、合成漆は熱いものが触れる箇所の修復には適しません。
例えばコーヒーは、普通熱湯では淹れませんが、それでもそれなりの熱さです。
コーヒーカップやマグの修復に合成漆を使うのは、個人的には不安が大きいです。

私は天然漆を使います。

購入した金継ぎキット

これをもし自分で1つずつ揃えようと思ったら大変でしょうね。

なお、今回の購入品の漆は天然漆です。

「手順書」が入っていますが、youtube動画でも説明されているのが嬉しいところですね

事前準備「漆風呂」=「室(むろ)」作り

「漆風呂」=「室(むろ)」を作ります。
これは何かといいますと、内部の湿度を高く保った箱です。

そもそも漆は湿気を吸って固まるのだそうです
塗料や接着剤においては「固まる」=「渇く」とイメージしてしまいがちですが、漆はむしろ湿気が無いと固まりません。

プロの漆芸家だと木製のしっかりとした漆風呂を使う方が多いと思いますが、今回は家庭で使うだけですので段ボールを使います。

段ボールにビニール袋を敷き、濡らしたタオルや雑巾を入れます。
これだけで漆風呂が作れます。

湿度を70~85%に保ち、20~30℃の部屋に設置すれば固まりやすいとのこと。

ビニール袋は、小さい箱に敷くならいわゆるレジ袋のようなもの、大きいものならゴミ袋が良いかもしれませんね。
タオルも必要で、私はノベルティーとしていつだったか貰ったタオルを使います。

最後に

今回(①)は基本と事前準備だけ書きました。
②では金継ぎを始めます。

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