HARIOペガサスドリッパー+純正ペーパーフィルター

ペガサスドリッパー 器具

HARIOが台形ドリッパーを発売しました。
気になっている人も多いであろうペガサスドリッパー、買ってきましたよ!

ペガサスドリッパー

純正のペーパーフィルター(ペガサス コーヒーペーパーフィルター)もあります。

色々と見ていきましょう。

ペガサスドリッパー

HARIOといえば円錐ドリッパーが有名ですが、ついに台形ドリッパーを発売しました。
それが今回購入したペガサスドリッパーです。

ペガサスドリッパー

01(1-2杯用)、02(2-4杯用)、03(4-7杯用)の3つのサイズがありますが、私は01(1-2杯用)を購入しました。

ハンドドリップ初心者を主なターゲットとした製品のようですね。
確かにハンドドリップ初心者さんに適した工夫が随所に見られます。

でも初心者でなくても用途によっては使いやすいと思います。
1つずつ見ていきましょう。

特徴1:味の安定性が高い(何度淹れても同じ味に)

HARIOの定番円錐ドリッパーはお湯を注ぐテクニック次第で様々な味を表現できますが、これには技術を習得していなくてはなりません。
ドリップスケール(時間と注湯量を同時計測)なんて器具も使わないといけないかもしれませんね。

一方のペガサスドリッパーを見てみましょう。
底部分に2つの穴が開いていますが、これは小さなものです。

2つ穴

もちろん可能な限り丁寧に少しずつ注ぎますが、たとえ理想的な速さで注がなくてもいつも通りしっかりと味を引き出してくれます。
だから再現性が高く、何度淹れても似た味に淹れることができる訳です。

たとえ初心者でなくても、アウトドアで淹れるときには多少雑になってしまうものですが、そんなときにもペガサスドリッパーは便利ですね。

アイスコーヒー

特徴2:ボディ(コク)の強い味に

これは特徴1とも通じるところがあるのですが、ペガサスドリッパーはコーヒーのボディ(コク)をうまく引き出せるように工夫されています。

我が国でおそらく最も標準的なドリッパーであるカリタの台形ドリッパーは3つ穴ですが、ペガサスドリッパーはそれより1つ少ない2つ穴で、コーヒーの流出量が少ない=お湯がコーヒー粉に長く浸るため、ボディの強いコーヒーを淹れられるのです。

ハンドドリップ初心者は、少しずつお湯を注ぐなどということには慣れていないがゆえにドバっと注いでしまい、コーヒーの味わいを十分に引き出せず「コーヒーっぽい色をしただけのお湯」を淹れてしまうという事態になりがちですが、これを防ぐような作りです。

また、初心者でなくても、しっかりとしたボディを求められるコーヒー、たとえば深煎りやアイスコーヒーを淹れるのに便利です。
スペシャルティコーヒーの台頭により「クリアな味」が人気ですし、これも確かに魅力ではあるのですが、味には流行りのようなものがあり、現在人気の味の価値が絶対かというと、実はそうでもありません。
日本では昔ながらのボディの強いコーヒーの人気が根強いです。
アイスコーヒーも典型的なものはボディの強いコーヒーをキリっと冷ましたものが多く、これには円錐ドリッパーよりペガサスドリッパーが向いていると思います。

特徴3:水筒に乗せやすい

「水筒に乗せやすい」と言われても何のこっちゃと思われるかもしれません。
これは裏返したときの、この脚(?)部分(下写真の矢印部分)が小さめに作られている、ということです。

ドリッパー裏

測ってみると4.2cm。
私の手元にある同メーカーの円錐ドリッパーの同じ部分も測ってみましたが4.9cmでした。
ペガサスドリッパーはここが小さめに作られていることが分かります。

日本の保温・保冷機能付き水筒は非常に優れていて、お仕事や遊びに持ち出す方は多いと思います。
その際、洗い物を減らしたいということと、忙しい朝に用意することが多いことを考えれば少しでも工程を減らしたいということから、水筒にドリッパーを乗せてドリップしたいという方も多いでしょう。
このとき鞄に入れて持ち運ぶ水筒ならば嵩張らないように細いものを選びたいところですが、細いものは口も細く(口の部分がすぼまっているデザインのものもありますよね)、水筒の口にドリッパーの脚のような部分が入らないというケースもあるのです。

かく言う私の水筒も口が細いのですが、ペガサスドリッパーは乗りました。

水筒に乗せて

ペガサスドリッパーはアイスコーヒーにも向いているということは先述しました。
水筒に氷を入れて、そこにコーヒーをドリップすると美味しい急冷式アイスコーヒーを淹れられます。

特徴4:抽出量を見るための覗き穴付き

ドリッパーの足元に覗き穴があり、ここからどの程度コーヒーが抽出されたのか確認できるようになっています。

覗き穴

サーバーは大抵が透明ですから覗き穴などなくても抽出量が見えますが、カップにドリッパーを置いて抽出する際には覗き穴がないと抽出量は見えません。
ドリップスケールを使えば見えなくても注湯量/抽出量が分かるのですが、コーヒー初心者さんだとなかなかドリップスケールは使わないですよね(本当は初心者ほど技術向上のためにドリップスケールがおすすめだったりするのですが)。

特徴5:粉を量る目盛り付き

このドリッパーには目盛りが付いており、ドリップスケールやコーヒーメジャーがなくてもコーヒー粉が量れます。
1杯分でおおよそ10g程度とのことです。

目盛り

豆の状態でドリッパーに入れて量ることはないでしょうから、粉で購入する方向きと捉えるのが自然でしょう。
豆で購入するならコーヒーメジャーやドリップスケールがあると良いですね。

純正ペーパーフィルター

もしかするとドリッパー以上に重要かもしれないペーパーフィルターです。
HARIO純正の「ペガサス コーヒーペーパーフィルター」を見ていきます。

ペガサスドリッパー用ペーパーフィルター

特徴1:シワ(クレープ)が少ない=ボディ(コク)の強い味に

ペガサスドリッパー用純正ペーパーフィルターの特徴は控えめなシワ(クレープ)です。
正確に言うと、内側のシワははっきりしているのに、外側はシワが少なくツルリとしています。

ペーパーフィルターのシワ

様々なメーカーがペーパーフィルターを販売していますが、ほとんどのものにはシワがあります。
このシワがペーパーフィルターの表面積を大きくします。
するとどうなるかというと、目詰まりし難くなります。

コーヒー豆を挽くと、微粉と呼ばれる細かすぎる粉がどうしても発生してしまいます。
この微粉はペーパーフィルターの目を詰まらせ、コーヒーの滲出を妨げます。
下写真は別の(別メーカーの)ペーパーフィルターですが、べったりと微粉がフィルターに貼り付いているのがわかるでしょうか?

ペーパーフィルターのシワ

ペーパーフィルターのシワは表面積を大きくして、多少目詰まりしてもコーヒーが滲出するようにしたいから付けているものなのです。

したがってメーカーは、素早く抽出することで濁りの無いクリアな味作りを目指す場合は深いシワをたっぷりと付け、逆にじっくり抽出することでボディ(コク)の強いコーヒーを淹れることを目指す場合はシワをあまり付けません。
今回紹介しているペガサスドリッパー用のペーパーフィルターは後者ですね。

より正確には、内側だけならシワがあって表面性が広いですから完全な目詰まりはし難いでしょう。
しかし外側のシワは少なく表面積が狭いですから滲出スピードはゆっくりなはずで、ボディ(コク)の強いしっかりとした味わいのコーヒーが淹れられます。

ボディ(コク)の強いしっかりとした味作りを目指すところは、ペガサスドリッパーと同様です。
純正のペーパーフィルターを使うべき理由はまさにこんなところです。
各メーカーは自社のドリッパーのコンセプトをもちろん理解していますから、それを活かせるようなペーパーフィルターを販売している訳です。

特徴2:開きやすいよう切り込みが入っている

ペーパーフィルターを開きやすいように一部が切り取られています。

ペーパーフィルターの切り込み

同社の円錐ドリッパー用ペーパーフィルターには出っ張りがありますから、目的は同じですが逆の加工ですね。
この工夫がHARIOだなぁという感じです (*^▽^*)

最後に

最後までご覧頂きありがとうございます。
今回はHARIOの新ドリッパーを記事にしました。
少しでも参考になれば幸いです。

今後何か新しく気付いたことがあったときは、この記事に追記しますね。

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