手挽きコーヒーミル①[最初に購入するミル]

手挽きミル 器具

コーヒーを趣味にするなら必須の器具、コーヒーミル。
今回は、初めてミルを購入する方向けに、ミルの選び方やおすすめの手挽きミルについて書こうと思います。

コーヒーミルの必要性

焙煎豆からはまず香り成分が揮発して失われ、次に酸素と触れて酸化、あるいは湿気に触れて加水分解が生じることで不快な酸っぱさが生まれます。
そして、本記事においてはここからが重要なところですが、この劣化はコーヒー豆を挽いて粉にすると急激に加速します。

コーヒー豆(粉)

粉の状態にしてからどの程度の期間で味の劣化を感じるかは人それぞれでしょうが、挽き立ての美味しいコーヒーに慣れているなら、挽いて僅か数時間でもう劣化を感じるでしょう。
一方、挽き立ての味に慣れていなければ……どうでしょうね。
一般的には粉にしてから1週間~10日程度で飲みましょうなんて言いますが、もっと短いのではないでしょうか。

それほど焦って飲むのも嫌でしょうし、煎り立てのコーヒー豆を手に入れたなら、豆の状態で保管すればゆっくりと変化する経過を(つまり熟成を)楽しめます。
コーヒーを最大限に楽しむために、ミルは必須の器具と言えます。

手挽きミル vs. 電動ミル

ミルの購入を込めた後、まず迷うのは手挽きミルと電動ミルのどちらにするか、だと思います。

以下で選び方を紹介しますが、先にざっくり言えば「1人分しか挽かないなら、安価で自宅から持ち出すこともできる手挽きミルがおすすめ」です。

1度に挽く量

手挽きミルで挽けるのはコーヒーカップ2杯分(マグ1杯分)までと、個人的には思います。
コーヒー豆は意外に硬く、上記の分量を超えると手が疲れます。

つまり、1人暮らしの方、あるいは、ご家族と暮らしているもののコーヒーは自分1人の趣味という方は、手挽きミルが良いと思います。

ドリップ

価格

どうしても電動ミルは高価になりますので、初めてのミルなら手挽きの方が手を出しやすいです。
同じ刃を使ったミルに、モーターorハンドルを付けるなら、モーターを付けた方が高価でしょうから金額に差があるのは仕方がないですね。

逆に、モーター付き(電動)or ハンドル付き(手挽き)で金額が一緒なら、ミルの刃の部分は手挽きミルの方が高品質なものを使っているとも言えるはずです。

お金

自宅から持ち出すか

アウトドアに持ち出したいのであれば、基本的は手挽きミルを選ぶことになります(一部、電池式・充電式の電動ミルもありますが)。

やかん(焚き火)

挽く速さにこだわるか

コーヒー豆を速く挽くと摩擦熱で風味が飛ぶと言われます。
そのため、最近の電動ミルは挽く速さを抑えたものも多いです。
だったら電動ミルでも良いのではと思うかもしれませんが、一方で、それだけ速さは重要であり、手挽きミルで速さを調整しながら挽くべきと考えることもできるでしょう。

初めての手挽きミルに求める条件

最初に購入するミルの条件は「安価」かつ「水洗い可能」であることと考えています。

安価

「安物買いの銭失い」なんて言いますが、よく考えずに高い買い物をして後悔することも無きにしも非ず。
高価なミルは良いものですが、最初に購入するのであれば安価なものをおすすめします。

というのも、1度ミルを使ってみないとミルに何を求めるかはわからないものです。
1度に挽く豆の量は? 外に持ち出すときバッグの空き容量にはどの程度の余裕がある?(ミルのサイズはどのくらいのものが良い?) などなど……
安価なものを購入して機能面やサイズなどに不満が出てくるとしても、不満が出尽くすまで使えば、いずれ高価なものを買うときの参考になります。

いずれ高価なミルを使うようになったら、最初に購入した安価な方のミルは車やバッグの中に入れておいて外コーヒー専用で使うなんて使い方も良いですね。

水洗い可能

今回は水洗いできるものを選んでご紹介します。

水

「洗えるなんて当たり前でしょ? 一種の調理器具だよね?」と思うかもしれませんが、普通ミルは洗いません。
たとえば昔ながらの木製の粉受けのついたミル、どう見ても洗ったら水が染みてしまいますよね。

クラシックなミル

普通はブラシで粉を落として手入れします。
これはコーヒーを趣味にしてしばらく経つと当たり前になると思いますが、始めたばかりの方にとっては抵抗があると思います。

よって、「最初に購入するミル」のおすすめは水洗いできるものかと思います。

おすすめの手挽きミル

HARIO セラミック スリム

セラミック スリム

HARIOのセラミックスリムは、安価で水洗いも可能な、これからコーヒーを始める方に私が真っ先におすすめするミルです。

セラミック臼で豆を挽きます。
1度に挽ける豆の量は2杯分(24g)まで。
大きめのマグで飲む方だと実質1杯分ですね。
このミルで挽ける量までが、無理なく手挽きできる量だと、個人的には思います。

挽き目(粗さ/細かさの)調整は、粉受けを外した状態でダイヤルを回して行います。

挽き目調整

また、コーヒー好きの間ではミルが洗えないのは割と当たり前のことかと思いますが、コーヒーを始めたばかりの方からすると、包丁やミキサーのような調理器具のように洗えるのが当たり前という認識かもしれません。

そんな方からすると、かなり細かく分解した上で水洗いできるこちらのミルは扱いやすく感じるでしょう。

手入れ

HARIO セラミック スケルトン

セラミック スケルトン

上で紹介したミルと同じく、安価で水洗いできるミルとして、同じくHARIO製のセラミック スケルトンが挙げられます。

こちらの方がセラミックスリムよりたくさんの豆(100gまで)を挽けます。
先に書いた通り2杯分(マグなら1杯分)を超えると手挽きするのは無理があると私は認識していますが、「苦にならない」「電動ミルは高い」と、大きめの手挽きミルの購入を検討している方もいらっしゃるでしょう。
家族全員のコーヒーを挽くなら、セラミックスリムよりこちらをおすすめします。

挽き目調整は、持ち手を一旦外して歯車のようなパーツを回して行います。

挽き目調整

粉受けにはフタが付属しています。
挽き立てで淹れることをおすすめしますが、どうしても出先で挽くのは難しいという場合もあると思います。
朝のうちに自宅で挽いて、粉の状態で勤務先に持ち込んだり、アウトドアに持ち出したりといったこともしやすいのがこちらのミルです(挽いた日のうちに飲むことをおすすめします)。

コーヒー粉の保存

このミルも分解して水洗いできます。

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