そういえばペーパーフィルターの記事を書いてなかった……と今さら気が付きました。
このところ主に使っているアバカペーパーフィルターについて書いていきます。
アバカペーパーフィルター
アバカペーパーフィルターの「アバカ」とは植物の名前です。
見た目はバナナに似ており、大きくなると6mを超えるので木にしか見えない多年草です(草で6mってめちゃくちゃデカいですね)。
原産地フィリピンの首都マニラから「マニラ麻(Manila hemp)」とも呼ばれますが、実は麻ではありません。
しかし麻に似たコシのあるその繊維で編まれたバッグや帽子は、特にレディースでは目にする機会が多いかもしれません。
このマニラ麻ことアバカを木材パルプと混ぜて作られたペーパーフィルターが、現在私がメインで使っているアバカペーパーフィルターです。
このアバカ、紙の素材にされることは珍しい……こともないのです、実は。
というのも日本の紙幣の素材の1つとしてアバカが選ばれています。
紙幣はツヤがあって美しくコシがありますが、その素材として選ばれている訳です。
ちなみに今回紹介するのは円錐ドリッパー用です。
まあ、台形ドリッパー用もあるんですけどね(*'ω'*)
このフィルターの特徴
洋服の素材として使われる麻は高い通気性やコシのある質感の印象が強いと思いますが、アバカペーパーフィルターもよく似た特徴を持っており、木材パルプだけのものよりお湯の抜けが良いフィルターです。
コーヒー粉がお湯に無駄に長時間浸るとエグ味が出て味が濁ってしまうため、お湯の抜けの良さはクリアな味わいを作るのにとても重要です。
特に浅煎りコーヒーを淹れる際に、微粉(細かすぎるコーヒーの粉)を始めとした粉がフィルターに貼り付いてしまいませんか?(下記写真のような感じ)
こうなるとコーヒーがフィルターを抜けなくなってしまいますよね。
ドリップスケールでしっかり時間を測り、例えば3分程度でドリップを終える予定だったのに浅煎り豆を使ったら3分半かかってしまい、エグ味が出てしまった……なんてこともあるんじゃないかと思います。
コーヒー好きは高性能のミルを使っている場合が多いと思いますが、固い浅煎りコーヒー豆を挽くと微粉はどうしても発生してしまいます。
これがフィルターの目詰まりを起こし、徐々にコーヒーがフィルターを抜け難くなる訳です。
これを完全に防げるペーパーフィルターは現状おそらく存在しませんが、コーヒー好きは少しでも浸透性・通気性が高く、お湯でヘタれて目が埋まることのないコシの強い素材を求めます。
私はアバカペーパーフィルターを選びました。
アバカという素材以外にもう1点注目したいのは、フィルター表面の凸凹とした形状です。
この凸凹により、フィルター同士が貼り付いて手に取り難いという事態を防げるという効果も期待できるのかなとは思いますが、クリアなコーヒーを淹れるのに効果を発揮してくれる点がより重要でしょう。
というのも凸凹しているだけ表面積が大きいですから、フィルターがある程度目詰まりしてもコーヒーが抜けるはずなのです。
各社いろいろなフィルターを販売していますが一部この凸凹がなくて(あるいはあっても小さくて)ツルツルしているものもありますので、ペーパーフィルターを選ぶ際にはアバカペーパーフィルター同様に表面に凸凹があるものを選ぶことをおすすめします。
特にスペシャルティコーヒーの人気の影響で浅煎りが持て囃されていますからなおさらですね。
最後に
最後までご覧頂きましてありがとうございます。
今回特徴をまとめたアバカペーパーフィルタ―ですが、決して高くありません。
頻繁に買い足すものですから価格は重要ですよね。
ちなみに、僅かに価格が上がってしまいますが、より目詰まりを防げると評判の「アバカプラス コーヒーフィルター」もありますよ。
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