大学院生時代、コーヒーにハマりまして。
技術、豆、器具と一通りこだわった後、シチュエーションにもこだわりました。
本記事は、コーヒーを楽しみたいがためにアウトドアを始めた著者が、コーヒー豆のアウトドア焙煎について書いたものです。
コーヒーはお好きですか?
アウトドアはどうでしょう?
コーヒーを飲むなら、アウトドアを楽しむなら、誰と過ごしますか? それともお1人でしょうか?
アウトドアはみんなでワイワイしてこそ、という方ももちろんいらっしゃると思います。
一方で、ソロキャンプも良いよね、という方も多いのではないでしょうか。
あるいは、1人も大勢も嫌だ、大切な人と2人で焚き火を眺めたい、という方もいらっしゃるでしょう(デュオキャンプ?)。
今回は、1人または2人の少人数キャンプでコーヒーを最大限に楽しむために、100均製品でDIYした小型の新手網について記述します。
いつもの手網と今回の小型新手網
メッシュタイプとパンチングタイプ
今回も手網DIYには100均のザルを使います……が、ここで選択肢が2つあります。
- メッシュタイプ:針金のように細い金属がメッシュ状に編み込まれたようなザル(下写真の左)
- パンチングタイプ:金属板にパンチングして作られるザル(下写真の右)
私はこれまで手網DIYでメッシュタイプを使ってきました。
というのも、数年前に100均に材料を買いにいった時点では、欲しいサイズのザルはメッシュタイプしか見当たらなかったんですよね。
でも今はDAISOでちょうど良さそうなパンチングタイプのザルを売っています。
今回はこちらのパンチングタイプのザル(後述します)を試しに使ってみようと思います。
今回は小型の手網をDIY
私は普段ソロキャンプが多いのですが、ときに友人や家族とキャンプに行くこともあるため、その気になれば100g超の生豆を煎ることができるサイズの手網を普段は使っています。
下記記事でDIYしている手網ですね。
しかしながら、1人または2人のキャンプではここまで大きい手網でなくても良いはずです。
そんな訳で、今回は小さめの手網をDIYしてみました。
しかし、「小さめ」とはどの程度なのか、というのが難しいところです。
ソロキャンプであると仮定します。
通常の1杯分は焙煎豆10gと言われますが、個人的には15g程度の焙煎豆で多めに淹れたコーヒーをゆっくりと楽しむのが好きです。
日が出ているうちにまず1杯、焚き火で作ったこだわりの夕飯が終わったらもう1杯、肌寒い翌朝に嬉しい最後の1杯……計3杯飲むことを今回は考えます。
この場合、15g× 3杯 = 45gの焙煎豆が必要という計算です。
焙煎すると水分などが飛んで生豆だった頃より軽くなりますから、焙煎豆が45gだとすると生豆だった頃には50gか、それよりちょっと多いくらいでしょう。
そんな訳で、今回は50g程度の生豆を煎ることを考えます。
目を付けたのはこちら、DAISOのステンレスザル(パンチングタイプ、持ち手付き)です。
パンチングタイプで直径が12cmのものです。
ちなみに直径12cm、14cm、16cmの3サイズがあり、それぞれ110円、220円、220円です(店舗毎にどのサイズが売っているかは違うようです)。
今回はとりあえず直径12cmのザルを使いますが、違うサイズのものでも作れるはずです。
ちなみに、火や熱を持った手網から伝わる熱によりコーヒー豆の焙煎が進みますが、比較的焙煎が進んだ豆から進んでいない豆に移る熱も重要で、これによりムラの少ない焙煎が実現されます。
したがって、手網が大きすぎて中で豆がスカスカだと煎りムラの原因になります。
一方で、逆に手網のサイズが小さすぎて、豆が手網の中で十分に攪拌されないと、これも煎りムラの原因になります。
つまり、大は小を兼ねませんし、小も大を兼ねませんので、焙煎したい豆の量に合ったサイズの手網が1番です。
50gの生豆を煎るなら今回のサイズで良いと思います。
手網DIY
材料は下記の通りです。
- ステンレスザル(持ち手付き) × 2
- 針金
ステンレスザルは、先述したDAISOのパンチングタイプのものです。
針金については、以前たしかSeriaで購入したステンレス製の針金だったと思いますが、DAISOなど別の100均にも似たものはあると思います。
なお、使う工具は以下の通りです。
- ラジオペンチ(先細りのペンチ)
- ニッパー
工程1:ザルの持ち手をまっすぐに伸ばす……予定だったけどやめる
ザルの持ち手に傾斜がついていますので、これをまっすぐ伸ばしたいところです……が、ステンレスって固いんですよね (^^;)
伸ばせなくはないのかもしれませんが、私はDIYには最初から完璧を求めない主義です。
面倒臭くなってつまらなくなるからです。
それに頑張って伸ばしても、このザルで焙煎してみたら「そもそもこのザルはコーヒー豆焙煎に適さないな」なんて結論に至る可能性も無きにしも非ずです。
したがって、今回は工程1は飛ばします。
楽にいきましょう。
工程2:針金で1ヶ所止める
ザルの持ち手とは逆側を針金で止め、ここを蝶番のようにして開閉できるようにします。
完成! 小型手網を100均DIYできました。
工程1を飛ばしたのでこんな形です。
でも手でグッと押さえて焙煎するか……
もしくはクリップで止めれば良いでしょう。
焙煎中にうっかり手を緩めてしまったら困るので、今回はクリップで止めます。
クリップも100均で購入したものです。Seriaだった気がします。何個か入って110円でした。
いざ焙煎
下記の記事では焙煎の基本を書いていますので、是非目を通してください。
特に「1ハゼ」と「チャフ」(上記の記事に書きました)について知らないと、ここから先の文章に意味が分からない箇所があるかと思います。
さあ、アウトドアで本番です。
下記写真のものを用意しました。
- 手網(+クリップ)
- アウトドア用バーナー(or カセットコンロ)
- ザル(+その下で剥離したチャフを受け止めるトレー)
- 生豆 50g(今回はグアテマラ)
- キッチンタイマー(カウントアップできるもの)
- 焚き火用革手袋(or 軍手)
- うちわ
- テーブル
自宅で50g測って持ってきた生豆を手網に入れます。
持ち手にクリップを付けて手網が開かないようにして……バーナーの火力は弱火と中火の間くらい……キッチンタイマーもカウントアップを開始して……いざ焙煎!
安全のため、革手袋(or 軍手)を忘れないように注意してください。
手網をバーナーの火に当たるか当たらないかという距離で振ってみます。
屋内であれば手網を火からもっと離しますが、屋外だと風のせいで、火力が不安定だったり、豆が冷えやすかったりしますから、より火の近くで手網を振った方が良いだろうと推測しました。
下記は、理想的に焙煎が進んだ場合の、時間経過とコーヒー豆の変化です(別の記事に載せるために以前作ったものです)。
これを目標にして焙煎していく……のですが、風のせいで火があまり強く当たらなかったようで、13分半でようやく1ハゼが始まりました。
やはり屋外での焙煎は難しいですね。
さて、開始から16分ほど経過し、そろそろ1ハゼが終わりそうです。
今回はこのくらいで焙煎を終えることにして、すぐさまザルに焙煎豆を移し、うちわで扇いで余熱を飛ばします。
いつもの屋内での焙煎と比べると明らかに煎りムラがありますが、慣れない器具を使って、火が見難く風がある屋外で焙煎したことを考えれば、こんなものでしょうか。
焦がしてしまった豆は取り除きます。
なお、焙煎直後はコーヒーの味が暴れてしまいます。
焙煎から1、2時間待つだけでも焙煎直後と比べると味が落ち着いてきます。
翌朝を迎えるとますます味が落ち着いてくるはずで、この味の変化を楽しめるという点が自分で焙煎する大きなメリットです。
生豆の購入について
生豆を購入できるお店は1kg単位で販売している場合が多いのですが、最初は下記くらいの量で買えるところを選んで購入すると良いと思います。
それから、LOGOSも生豆を販売しています。
デカフェの生豆も扱っています。
最後に
最後までご覧頂きありがとうございます。
手網コーヒー豆焙煎については、他の記事でも書いています。
メッシュタイプのザルでDIYした手網を使った2種類の焙煎「直火式」および「半熱風式」について、下記リンク先で書きました。
また、フライパン(スキレット使用)コーヒー豆焙煎については下記リンク先で書いています。
お時間がありましたら読んで頂けますと嬉しいです。
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