コニカル式電動コーヒーミルCM10[Plusmotion+]

電動コーヒーミルCM10 器具

数年前のこと。当時、私は大学院生。
夜中に自宅を発ち、東京へと車を走らせました。

東京ビッグサイト

会場は東京ビッグサイト。
目的は日本最大のコーヒーイベントSCAJ(Specialty Coffee Association of Japan)への参加でした。

そこで出会ったのが台湾メーカー1Zpressoの高級手挽きミルZpro。
すっかり魅せられてしまい、今でも私の愛用品です。

この1Zpressoの日本総合代理店が株式会社ロジック(Logic)です。

ロジックさんは、輸入した製品の販売以外にも、自社ブランド「Plusmotion+」を手掛けています。
このPlusmotionの新作コニカル式電動コーヒーミル「CM10」について、2023年12月~2024年2月までの2ヶ月間クラウドファンディングが実施されました。
私もこれを支援しまして、一般販売に先んじてCM10が届きました。

箱

↓ 一般販売も始まってるみたいですね。

サイズ

サイズは27cm(高さ)× 6.8cm(幅)× 14cm(奥行)。

参考までにいくつかのコーヒーミルの高さを記載しておきます。

  • Variaの「VS3グラインダー」:31cm
  • Fellowの「Ode Brew Grinder Gen2」:24.8cm
  • OPTION-Oの「LAGOM mini」:24cm

今回紹介しているCM10と形状が特に近いのはVS3やLAGOM mini ですが、これらの間程度の高さです。

私の場合はFlairespressoのPRO2(高さ26cm)と遠藤商事のドリップスタンド(高さ24cm)の間に置きたいので、それに近い高さが希望でした。
CM10の高さは27cmですから、ちょうど良い高さです。

CM10

容量

ホッパー(上部の豆を入れる部分)と受けカップ(下部の粉を受ける部分)で容量が違います。

  • ホッパー:約30g
  • 受けカップ:約45g

ホッパーにはコーヒー豆が約30g入ります。

一般的に1杯分の豆が10g程度とされることが多いですが、これは喫茶店で使われるような上品なコーヒーカップで飲む場合の豆の量です。
家庭では少し大きめのマグカップを使うことも多いでしょう。
1杯分で15g程度使用すると考えて、容量30gであれば2杯分程度と考えると良いと思います。

自分の分だけ淹れる、たまにはパートナーにも淹れてあげる、そんな方にどうでしょう?

なお、受けカップはホッパーより容量が大きく45g入りますから、挽いている途中にホッパーに豆を少々追加しても問題ありません。
その場合、3杯分くらいまで挽けますね。

CM10

カラー

カラーはシルバーとブラックの2種類。
いずれもダイヤル部分はコッパー(銅)カラー。

私の手元にあるのはブラック。
部分的にコッパーカラーなところも含めて、隣に置いたFlairespressoのPRO2と同じ色です (*´ω`*)

CM10

電動ミルの刃は、コニカル(Conical:円錐型の)、フラット(Flat:平らな)など色々な形状をしています。
CM10の刃は円錐形―― ”コニカル式” 電動コーヒーミルです。

コニカル式の刃は手挽きミルでよく見かけるため、普段手挽きミルを使っていれば馴染み深い形状と言えるかもしれません。
エスプレッソ用の極細挽きができるミルもコニカル刃が多いでしょうか。

CM10は10枚刃とのこと。
まあ私にも9枚刃や11枚刃と比べて10枚刃の何が良いのかなんてわかりませんが (;´∀`)
CM10の ”10” は刃の数でしょうか?

10枚刃

挽き目

挽き目はダイヤルにより90段階で調整できるとのこと。

と言っても、目盛りが90まである訳ではありません。
目盛りは1刻みで点が打たれており、65となるはずの目盛りが0と重なります。
数字は5刻みで60までです。

目盛り

90段階ということですので、1周以上回すこともできるということですね。
ダイヤルの数字が小さいほど挽き目が小さく、大きくなるほど粗くなります。

なお、カチカチと回すタイプではなく、滑らかに回るタイプですので、「段階」という表現はあまり正しくないかもしれません。
実際は無段階で調整できます。

極細挽きも可能で、エスプレッソやトルココーヒーにも対応しています。
もちろんドリップコーヒー向きの中挽き~粗挽きも可能ですし、フレンチプレスの金属製フィルターを通過し難い極粗挽きまで幅広く対応しています。

金属製の鋭い刃で、コーヒー豆を磨り潰すのではなく切り刻みます。
挽き目を揃え、微粉の発生を抑えてくれるため、味の濁りが抑えられたクリアな味を実現します。

回転数(挽く早さ)

刃の回転数は160rpm(1分間で160回転)だそうですが、1回転でどのくらいの豆を巻き込むかがわからないと挽く早さは不明ですよね。
そんな訳で実際に計測してみたのですが、挽き目60(ドリップコーヒー向き)で15gの豆(浅煎り)を挽いたときの所要時間がおよそ20秒でした(モーターを回してから豆を入れて計測)

私はこれまで手挽きミルを使用していたため、20秒で挽けるというのはかなり早く感じます。
普段(CM10以外の)電動ミルを使用している方はこの所要時間をどう感じるのでしょうね?

なお、もっと早く挽ける電動ミルは存在します。
ただし、刃があまりに速く回ると摩擦熱で香りが飛ぶため、とにかく早く挽ければ良いというものではないようです。

なぜか?
これは料理を例に取るとわかりやすいです。

例えばゴマ油で炒め物をした場合、良い香りが食材に移って香ばしい……かというと、実は思ったより香りません。
これは熱で香りが飛ぶからです。
香りを楽しみたければ、加熱が終わってからゴマ油を回しかけます。

炒め物にしてもコーヒーにしてもどのみち熱を加えることになりますが、これはやむを得ないと諦めるとして。
それ以外に熱が加わることはできるだけ避けます。
電動ミルについても摩擦熱を心配するから、回転数をとにかく大きくしようとはならない訳ですね。

CM10で挽いて淹れたコーヒーを最初に飲んだときに印象的だったのは「クリア」だということ。
濁りのない味ですっきりしています。

コーヒーの味わいは非常に繊細です。
例えば甘味の強いコーヒーでも、砂糖のような強い甘さというより「何となく甘いニュアンス」があって、それを楽しむものです。
味に濁りがあるとこの繊細なニュアンスに舌が届かなくなってしまうため、余計な濁りがないクリアな味わいが求められます。

コーヒー

ただし、手入れをしないと、微粉が混じってくるからでしょうか、段々と味が濁ってきます。
このミルに限った話ではありませんが、定期的な手入れは忘れないように気を付けましょう。

粉出口の仕掛け

粉の出口は独立したパーツで、これがマグネットの磁力で本体にくっ付いています。
コーヒー豆を挽いた後、このパーツを弾くように動かすことで粉を振るい落とすことができます。

噴出口

これは嬉しい仕組みですね。
コーヒーミルの悩みといえば静電気で粉が付着してしまうこと。
これを解消するための仕組みは便利です。

手入れ

CM10で挽いたコーヒー粉で淹れるとクリアな味を楽しめますが、この性能を維持するためにも毎週末手入れしています。

さほど難しい工程ではないので大丈夫。
ナットを1つ工具(工具は付属していました)で外しますが、それ以外は手で簡単に外せます。

手入れ

分解して、各部品や本体に付着したコーヒーの粉をブラシで掃って、組み立てる……これだけです。

この製品に限りませんが、電動ミルの手入れで注意したいのが下記3点。

  1. 電源ケーブルのプラグを抜く
  2. 部品をなくさないよう注意する
  3. 部品を取り外した順に並べておく

1番が最も重要です。
安全性への配慮ですね。

次に2番。
電動か手動かによらずコーヒーミルの手入れ時に部品をなくす方は多いです。
テンションダダ下がり……本当に気を付けてください。
100均のトレイで良いので買ってきて、その上に取り外した部品を置けばなくし難いです。

部品

3番も分解時に取り外した部品に関することです。
清掃後に組み立てる際に部品を取り付ける順序が分からない、というのも非常によくある失敗です。
分解の際に取り外した順に並べて、組み立ての際はそれと逆順に取り付けるようにすればこの失敗は防げます(上の写真でもそうしています)。

最後に

最後まで読んで頂きありがとうございます。

クリアな味を実現する電動ミルCM10、手にする機会があれば是非。
愛着の湧く道具です。

執筆時点でもう3ヶ月以上使用してきたCM10ですが、一般販売はいつから始まるんだろ……と思っていたら始まってました、一般販売 ↓

シルバーカラーもかっこいいですね (´▽`*)

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